
この「学習効果データ」は、ある学習プログラムや研修が、参加者のテスト点数や学習意欲にどのような影響を与えたかを分析するための架空のデータセットです。
「プログラムの前後で点数は上がったのか?」「中間テストから期末テストにかけて、意欲に変化はあったのか?」といった、時間経過による変化を統計的に評価するシナリオを体験できます。対応のある検定や反復測定の概念を学ぶのに最適です。
1. データ概要
このデータセットには、以下の情報が含まれています。
- 生徒ID: 各生徒を識別する番号
- テスト点数_前: プログラム開始前のテスト点数(数値)
- テスト点数_中間: プログラム中盤のテスト点数(数値)
- テスト点数_後: プログラム終了後のテスト点数(数値)
- 学習意欲_前: プログラム開始前の学習意欲(低い、普通、高い)
- 学習意欲_後: プログラム終了後の学習意欲(低い、普通、高い)
同じ生徒から複数回測定されたデータ(対応のあるデータ)が特徴です。
2. SARU統計での活用例
オールインワン統計で前後比較の基本を学ぶ
- メニューから「⚙️ オールインワン統計」 > 「⚙️ 対応のある比較」を選択します。
- 「📊 平均値±SD (対応あり)」エリアに「テスト点数_前」と「テスト点数_後」をドラッグ&ドロップします。
- 「📋 度数(n,%) (対応あり)」エリアに「学習意欲_前」と「学習意欲_後」をドラッグ&ドロップします。
- 「▶ 解析実行」ボタンを押します。
→ プログラム前後でのテスト点数と学習意欲の変化が、記述統計量とP値で一覧表示されます。
個別統計解析で多時点比較やカテゴリ変化を分析する
- 「テスト点数_前」と「テスト点数_後」の比較**:
- メニューから「📈 統計解析」 > 「📈 連続変数の検定」 > 「対応のあるt検定」を選択します。
- 「📊 目的変数」に「テスト点数_前」と「テスト点数_後」を投入し、解析を実行します。
- 3時点(前・中間・後)でのテスト点数の変化:
- メニューから「📈 統計解析」 > 「📈 連続変数の検定」 > 「反復測定分散分析」を選択します。
- 「📊 目的変数」に「テスト点数_前」「テスト点数_中間」「テスト点数_後」を投入し、解析を実行します。
- 「学習意欲_前」と「学習意欲_後」の変化**:
- メニューから「📈 統計解析」 > 「📊 名義変数の検定」 > 「マクネマー検定」を選択します。
- 「📊 目的変数」に「学習意欲_前」と「学習意欲_後」を投入し、解析を実行します。
3. ヒント / 応用
- 対応のあるデータの判断基準:
- 全体の人数が30人以上なら、「📊 平均値±SD (対応あり)」(対応のあるt検定や反復測定分散分析)を選びます。
- 30人未満なら、「📈 中央値[IQR] (対応あり)」(Wilcoxon符号付順位和検定やフリードマン検定)が適しています。
- 多重比較の解釈: 3時点以上の比較(反復測定分散分析など)で有意差が出た場合、自動で出力される「多重比較」の結果を見て、具体的にどの時点とどの時点の間に差があるのかを確認しましょう。
- 事前検定を避ける: 正規性などを事前に検定でチェックすると、検定回数が増えてデータの「見極め」に偏り(多重性の問題)が生じます。人数(n)を基準に最初から手法を決めておくのが、現代の統計解析のスタンダードな作法です。
4. まとめ
この「学習効果データ」は、同じ対象者から複数回測定されたデータの分析(対応のある検定)に焦点を当てています。教育プログラムや介入の効果を評価する際の統計的なアプローチを学ぶのに役立ちます。


