ダウンロードしていない方は、下記からE統計とデータをダウンロードしてください
それぞれの説明が必要な場合は下記からどうぞ
エクセル(E統計)でやる符号付順位和検定
検定手法の概要です。符号付順位和検定は対応のある中央値の差の検定を行うノンパラメトリック検定です。
では、「対応ありデータ」の基本統計量の表を見ながら、どこに符号付順位和検定が適用できるか確認していきましょう。
対応のある検定なので、基本統計量の表も対応のある表になっています。左側がプログラム実施前、右側がプログラム実施後です。当然ですが、性別は変化してないですね。
ノンパラメトリック検定なのでn数はとくに関係はありません。
また、ノンパラメトリック検定なので順序尺度でも間隔・比例尺度でも使えます。この場合「幸福度」は符号付順位和検定で検定します。
ただ「年齢」と「BMI」は間隔・比例尺度なので、符号付順位和検定が使えなくもないですが、n数が十分いるのでパラメトリック検定の対応のあるt検定を使用しましょう。n数が少なければ、「年齢」や「BMI」などの間隔・比例尺度は符号付順位和検定を使用します。
E統計の符号付順位和検定の使い方です。
変化前には差を調べたい変化前の変数データを入力します。「対応ありデータ」の場合、幸福度といった順序尺度のデータが入ります。
同様に変化後にもデータを入力します。必ず対応しているデータを選択します。
E統計にデータをコピペするときに、値貼り付けを行うと、書式を崩すことなく貼り付けることができます。
もし、書式を崩してしまったり、間違えて変なところを消したり編集してしまった場合は、また新しいファイルをダウンロードしてください。これが一番確実ですね。
それでは、自己啓発プログラムの実施前と実施後の幸福度の差を検定していましょう!「対応ありデータ」から上記の手順で「E統計」に数値をコピペしてみましょう!
それでは結果を見てみましょう。プログラムの実施前後で幸福度の変化はプラス1で、P値は0.002(0.2%)と有意水準0.05(5%)を下回っているので、有意差ありと判断できます。
論文等では「
自己啓発プログラム実施前の幸福度の中央値は3.0、実施後は4.0であり有意に増加した(P = 0.002)」と表現することができます。
さらに挑戦してみよう!符号付順位和検定
さて、もう少し練習してみたいという人は、下記からファイルをダウンロードしてください(ほか記事のE統計練習用ファイルと同じです)
使用するデータセットは同じです。